レポート
by 碓井央
そのままでいいよ、先生にそう言われたとき、溜まっていたモノが抜けたような気がしました。
すくなくとも、その瞬間は好きなんだから、身体がそうなるのは自然なこと。だから、そのまま踊るほうがいいと。
最初はとても抵抗がありました。たぶん、相手のひとにも我慢してもらっていたんだろうと思います。
でも、だんだんと身体の硬さがなくなるのを感じました。受け入れてもらっている、と感じました。
そして、練習を繰り返しているうちに、お互いにそれが自然だと感じるようになっていったと思います。
いま、相手のひとのことをどう思っているか正直自分でも分かりません。
ただ、踊っているときは、はっきりと好きだと感じます。
そしてその気持ちも相手のひとにも伝わっていると思います。
「実際、女の子のほうはどうなんですか?」
「もう全然平気だと思う。一種のオナニーみたいなもんだと割り切ってるかもね」
「つまりその手の機械を相手にしているみたいな?」
「まあ機械というとさすがに語弊があるけどね。でも自分の体が無理に犯されているとか、そういう感覚はなくなったと思うよ」
「男の子のほうはわりと謙虚ですね」
「まあ、あくまでも一瞬の幻想を共有しているだけで、期待は禁物だって叩き込んだから」
「うわあ……でもまあ、妥当かもしれませんね」
「あんまり特定の個人に思い入れをもつと、それはそれでけっこう面倒だからね」
「……将来がちょっと怖いですけどね」
「そこらへんは本人次第だし。現実と幻想の区別は早めにつけるようになるのはいいことだとわたしは思うけどね」
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