セルヴィ②

by オオノギ

■　夢誘編　■
彼の名はアルフレッド。
私達は同じ隊の副隊長と部下であり、
彼が幼き時に教鞭を奮った家庭教師と教え子でもある。
両親同士が良好な関係を築いており、私と彼は、それぞれの家の長女と長男だ。
6歳、年が離れた現在では、私が18歳…そして彼が12歳。
幼馴染であり、姉弟のように育ってきた私達は、『許婚』同士でもある。
ただ、名ばかりのものだけれど。

今年度、騎士学校幼年部の卒業生が実戦部隊に投入されるという、
無茶苦茶な国軍上層部の命令が下った次の日。
騎士女学院を次席卒業した私は、王都直属部隊に配属される予定だったのだが、
アルフレッドの両親が直接私の元に赴き、彼の実戦部隊投入を中止できないか相談を受けた。
相談を受けたものの、一介の騎士である私には国の意向には逆らえない。
かと言って、
実の弟のように可愛がり、
本を読むばかりの大人しい彼が実戦部隊に投入されるのは不安だった。

その翌日、私は赴任予定先へ騎士長室を訪れ、異動願書を渡した。
異動先は、魔物の支配力が急激に伸びてきている地域に新設された、
…この『　若獅子騎士団　』だった。
現地に到着し、去年の冬に実家へ帰省してから、
数ヶ月振りに再会したアルフレッドは、私を見て非常に驚いていた。
そして、私達はできるだけ「以前からの知り合い」だという事は他の少年騎士には隠していた。
(ただし、隊長には話してある。)

今回の長期の休日も、私とアルフレッド以外は全員帰省していたので、
外の遊泳場での事を終えてから、厩舎で二人、食事を摂ったりしていた。
その後、私の部屋でアルフレッドの勉強や、剣の振り方・盾の構え方などを教えていた。

アルフレッド、彼は頭は良い。そして優しく、その精神は騎士に向いている。
だが気が弱く、他の少年達より小柄で運動も苦手なので、
正直、騎士になる事自体を彼の両親も、私も反対していたのだが、
反対を押し切った彼の希望で騎士幼年学校に通っていた。
今回の実戦部隊(仮)に配属されてから、やはり周りの子達とも折り合いが悪く、
成長の良い少年達に迫害を受けていたこともあった。
私がその現場を発見した後、
次の日に私と正式に木刀で立ち合った10人以上の少年達を真正面から本気の打ち倒し、
「強い者には尻尾を振り、弱い者しか力を奮えない貴様等には、犬畜生の小屋が似合いだな」
と、最大限の罵倒を浴びせたこともあった。

当時、全くやる気の無い隊長と、
女騎士で副隊長という私は舐められていた節があったので、
この機会に実力の上下をハッキリさせておくには丁度良かった。
それ以後、私の命令を聴かぬ者や、弱き者への迫害も鎮圧した。

それから数ヶ月。多少規律が整い、
自主性や個性を伸ばすような訓練のやり方で少年達を育てていくのが、
我が部隊の課題になっていった。

私とアルフレッドの関係は昔も今も、「姉弟」のような「許婚」なのは、変わりは無い。
だが、私はそういう目で彼を見ていなかったし、彼も私をそう見ているとは思っていなかった。

…だけど、こうなってしまう関係上で問題は無い、けれど…。

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「あっ、ハッ…あ、あぁ…アッ、ぃっ…」
アルフレッドの股間の上を、跨ぐ様に腰を浮かせた私は、
口から漏れでている喘ぎ声を必死に堪えていた。

「お姉…ちゃん、セルヴィ…お姉ちゃん…っ」
必死に腰を振り、名前を呼ぶ相手を離すまいと乳房を掴んで愛撫しながら、
ギシギシと揺れるベットの反動を利用し、セルヴィの恥部に自分のモノを押し入れる。
アルフレッドが腰の突き入れに合わせると、セルヴィの豊満すぎるほどの胸が大きく上下し、アルフレッドの手から逃れるように動く。
それを押さえ込む為に、徐々に乳房から手が最も掴みやすい、乳首が陥没した乳頭へと手が伸びた。
「ン、ふぁ…っ、あひ…っ…いっ、ア、ルフレッド…ま、待って…」
それと同時に、セルヴィの身体がビクっと震えだす。
乳頭を刺激すると、その喘ぎ声は途端に悦を宿すようになるのを、アルフレッドは理解した。
「お姉ちゃん、ここが気持ちいいんだね？」
「ヤ、ちが…あ、アルフレッド…も、もうやめよう…？こ、こんなのやっぱり…だ、ダメだ…」
「やめない。だってセルヴィお姉ちゃんが…」
懇願するセルヴィに、アルフレッドの幼い手で右乳首の先端を弄り回す。
それと同時に、口を閉じて喘ぎを我慢するセルヴィの口が、自分の右手で押えて更にキツく閉じた。
同時に、左の乳房と乳首を同時に吸ったり指で弄り回すと、
紅色の髪のように頬を蒸気させたセルヴィは、声にできない何かが漏れ聞こえていた。

「お姉ちゃん、僕のおちんちん気持ち良い？」
「――――…フゥ…ッ、フゥ…―――――」
「それじゃあ、こっちの方が気持ち良い？」
「――――――――――ンンゥッ！ッ、ンッ……」
「そっか、お姉ちゃんは乳首が一番気持ちいいんだ」
「僕のはまだ小さいから、お姉ちゃんを満足させられないね」
微笑むように優しく笑うアルフレッドの顔を見ながら、
セルヴィは今までのアルフレッドには無いものを感じていた。
『男』のアルフレッドを、『女』のセルヴィは感じていた。

「僕、お姉ちゃんがずっと好きだった。小さい頃からずっと。でも、この間の魔物みたいに…」
「お姉ちゃんが僕以外の誰かにこんな事させたらって思うと、凄く悔しくて嫌だった。」
「ごめんね、お姉ちゃん…こうしないと僕、不安で怖くて…ごめんなさい…嫌いに…ならないで…」

一瞬見えた『男』のアルフレッドの雰囲気から、
いつもの気弱なアルフレッドに戻った。
セルヴィは、初めての性体験で感じた『男』を魅せた少年の姿に、
胸の高鳴りと興奮を抑える事ができずにいた。

つづく