純然たる目的

by わけぎ

以下くそ長い文章
＊＊＊＊＊
私はそれが好き
それは水場によくあらわれる
風呂場や台所もそうだけど
便所でもどこからともなく現れる
それは暖かくて動物みたいだけど
ぬるぬるした表面に舌を這わせて
体を這うそれの感覚で私の体が強張る
頬張ると喉の奥までそれが入ってくる
それは先を舐められるのが好きで
私の喉で人通り遊ぶと、咥内に戻ってくる
特大の飴か何かみたいに舐めているとやがて
それは先を私の舌に軽く押しつけて脈打つ
するとそこから生臭くて嫌な味の液体を出す
最初それにそうされたとき、何故だか嫌ではなかった
汚いと表面的には思っているけど
ごくりと飲んでやると、また同じことを私にさせる
その間に私はそれに囲まれているか
まるで獲物みたいにつかまっている
それは私の股を擦ったり
乱暴に性器を突いたり
肛門に入り込んだり
体じゅうを這いまわり
私の体中に液体を出しては体を汚す
体の中も外も
酷いときには、まるで腸の中いっぱいに入っているかのように
実際そうだったのかもしれないけれど
腹が膨れ上がるまでそれが続くことがある
それの気が済むと、それはいつの間にかいなくなる
それは出てくる時も、いつの間にかだ
私はだらしなく
口や鼻、肛門や性器、とにかくそれが私の中に出したところからこぼしながら
体じゅうを快楽が駆け回る余韻を感じて横たわる

そして、そのあと2，3日しない間にまた欲してしまう
呼びよせる
それが与えてくれる快感が欲しくて仕方がなくなって
水場で服を脱いで