シルれな交尾ドキュメンタリー サブジェクト〇EX ~求道者たち~
by さおだけや(梅六)
第89回 巨塔を攻略せよ ~ティリス巨大コンドーム・破れぬ意思~
パルミアパーティー会場の席の外れに、一人の男が項垂れていた。
男の名は、サガモト。後に卵生の世に避妊の概念を齎す(かも知れない)男である。
サガモトは、失意の最中であった。
手に握られたのは、一枚の破れたゴムの袋。
街中で所構わず交尾を繰り返す冒険者に目を付けた上層部の一大プロジェクトが
昨日、失敗していた。
――ゴムが破けてしまっては建前ですら満たせない。
サガモトが急ぎ駆け付けた先にあったのは、液溜まりを破裂させたゴムの山であった。
噎せ返るような淫臭の中、ゴムから漏れた白濁がサガモトを失意の底に叩き込んだ。
予想より大量に射精された精液。耐久限界を軽く上回る量にゴムは耐えきれず、
液溜まりを破り、白濁を逆流させていた。
「先輩、まだ一回失敗したばかりじゃないですか」
そうパーティー会場で励ましたのは、後輩のコントンだった。
「諦めるのはまだ早いですよ。まだ俺たちはやれます」
だが、ゴムの素材は高級品、そう簡単に研究費は捻出できなかった。
「大丈夫です、俺に秘策があります」
それを聞いたサガモトの目に、光が戻った。
サブジェクトセーックス
「先に冒険者に独自に打診して、テストと同時に使用済みゴムを売ればいいんです。
自転車操業にはなりますが、最後には何とかなるはずです」
そういうコントン。確かに当初の依頼は避妊と見せかけた精液の採取方法の作成であった。
当然、客層は十分に厚いはずである。
「よし、コレで行こう」
方針は、固まった。
サガモトとコントン、冒険者に直談判をしに向かった。
土下座して打診をするサガモト。
「いいですよー♪」
そう言いつつ快諾してくれる冒険者。まさに交尾の最中であった。
何はともあれ、製品テスト兼即売会の実施は固まった。
――液溜まりはもっと分厚くしろ
――側面も射精時の陰茎の膨張に耐える強度を持たせないとならない
――抜かずの二発をさせるな。交換要員を確保しろ
再製造まで、寝ずの戦いが始まった。
サブジェクトセーックス
――テスト当日
サガモトの手に汗が握られる。
「やるだけはやりました。俺たちのゴムは、負けないはずです」
サガモト、頷く。
始まるテスト、事前に名乗りを上げた女性スタッフは教育通りに
正しくゴムを陰茎にセット完了した。
――頼む、破れないでくれ――
一度目の射精。膣口から抜け出たゴムは、破れず白濁を止め切っていた。
サガモト、安堵した。隣のコントンは無言で両手を挙げていた。
その日、用意した四枚のゴムは一枚たりとも破れることは、無かった。
(エンディングテーマ)
ゴムが無くなった冒険者が膣内射精を繰り返す中、サガモトは天を仰いだ。
売れてなくなったゴムの置かれていた棚に目をやると、
トイレで破れたゴムの残骸が脳裏をよぎっていた。
「先輩、今日は祝勝会です、一杯やりに行きましょう」
コントン、酒は久しぶりだった。
「ああ、そうだな、今日は祝いだ」
そういって人気のなくなった会場を後にする。
ゴムが無くなってから五時間、即売会は無事性交に終わった。
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Skeb絵です。
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