科学探偵団 くいしんぼう担当のおんなのこ その6
by もっさうめし
(あたし、どうすればいいの。助けておじちゃん。)
:
涙をぬぐい、彼女は待っていた。
彼女のヒーローが見つけてくれるのを。
しかし、同時に恐れていた。
見つけられてしまうのを。
:
小走りの足音が止まる」。
「ごめん。ぼくが悪かった。」
彼女は強がって見せる。
「いまごろあやまったっておそいですぅ!あたしの初めて誰かに取られちゃ…」
元気よく言いだしたものの最後は声にならない。
言葉の意味を理解し、深呼吸を一つして質問する。
「それは秋子ちゃんが望んだの?」
「そんなわけ…。」
「わかった。とりあえず戻ろう。お医者さんに見せないといけないかも。」
上着を着せて腕に抱きかかえ走る。
彼女が甘く香っている。
:
あたし、お姫様抱っこされてる。
汗のにおい。こんなに寒いのに汗だくで探してくれたんだ…。
:
スタジオ。
もう使わないと思っていた。
暖房をいっぱいに効かせ、あたたまるまで状況を聞く。
「うしろから、もまれて、パンツ切られて…。」
「切られた?」
「これ。」
奇妙な形の布切れ。じっと見つめる。薄い黄色のシミ。
見ている部分がクロッチだと気づき、あわてて目を離す。
「突き倒されて…。倒れ込んだおしりの間にあれが入ってきて…。」
「…。」
「当たった感じはなかったけど痛くて…。」
「上着をぬいで。一番最後の姿勢をとって。」
ブラックライトで服を照らす。
「服を着ていたから裏側かな?」
ワンピースをまくる。
白いおしりがみえて驚く。
(そうだパンツはいてなかったっけ。)
ワンピースとブラウスの背中に体液。
写真を撮っておく。
「メガネは?」
「これ。」
壊れている。パンツと並べて撮る。
意を決して話す。
「これから女の子の大事なところを調べるよ。」
はっとして見つめてくる。
「今までさせたことのない恥ずかしいポーズをさせるけど、許してくれる?」
うなずく。
「... じゃあ、服を脱いで。」
見慣れたはずの姿…ではなかった。
胸に残る赤黒い手の後。
白い脚を染める赤い血。
「ごめん、ぼくが…ごめんね。」
「なんでおじちゃんがあやまるの…。あたし泣いちゃうじゃない。」
こらえられず泣き出す彼女の肩を抱きしめていた。
-つづく-
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