教え

by KzNoT

彼女は春に出逢い、偶然同じ趣味に気付いて話が弾み、唯一の俺の趣味絵を巧いと言ってくれた。
俺の画力に興味を持ち、彼女は自身の技術を上達させるため俺を頼ってきた。期待に応えたいと思い頑張った。
練習を続けるうち、学校や家庭や親への不満を相談してくるようになった。
彼女はやや斜に構えて周囲を見ていたから、上辺だけの助言ではなく正面から向き合って相手した。
1年後のある日、練習中に告白された。照れて俯きながら必死に声を出す純粋な姿に、一人の男として惹かれた。
そこから深い仲になるまではあっという間だった。放課後の旧校舎やラブホテルで時間の許す限り二人きりで繋がった。


最終学年の彼女は、今も俺の教えを受けに来る。画力ではなく、二人の禁忌な関係をさらに深めるために…。