神崎プロモーション 社長令嬢 幼稚園児
by もっさうめし
『わが社の興行が最近ふるわないのは、神崎プロモーションの影響が大きいようだな。』
『まことに由々しき問題です。』
『ぜひとも、わが社に有利な協力関係を結ぶために、材料が欲しいものだ。』
『…お任せください。』
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先日、買ってもらったカメラに、ラビは夢中だ。
次から、次へと被写体を見つけては、レンズを向けている。
『君、写真が好きなのかい?なかなか構えがよいね。』
『うん、おじさんは?』
『通りすがりのプロカメラマンさ。何か君の撮った作品はないかい。アドバイスできるかもしれないよ。』
『アルバムに何枚かあります。』
『どれどれ…、うむ、なかなかよく撮れているね。』
『本当?!』
『特に人物が魅力的に撮れている。この子は?』
『妹のアポです。』
『表情豊かなこの子自身の魅力もあるが、それを切り取る君のセンスも大したものだよ。君の名前は?』
『えへへ。ラビ。神崎ラビです。』
『人物を中心に練習するといいよ。じゃあまた、ラビ君。』
『ありがとう、おじさん!』
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『というわけなんだ。』
『おにいちゃま、しゅごいでしゅ!』
『だろ?それにアポ、おまえも魅力的だってほめられてたんだよ。』
『あたち、モモエちゃんみたいに?』
『なっちゃうかもね?よし、アポをいっぱい撮るぞ!』
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『うーむ、素晴らしい上達だね。』
『ほんとですか?』
『才能に嫉妬しそうだよ。どうだい、妹さんともども、うちと契約してみないかい?』
『えーっ!』
『スタジオも使えるし、現像やプリント設備もある。契約金も50万用意しよう。どうかな?』
有頂天になったラビは、あっさり契約書にサインしてしまう。
大人たちの罠と気付かずに…。
-つづく-
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