【萌え小説】快楽の中枢
by 碓井央
女の子がいちばん感じる部分がその小さな突起だということを彼が知ってから、私たちの行為はかなり変わった。彼はわたしが快楽を得ることを最優先にして、その突起を刺激することに多くの時間を費やすようになった。
挿入をしなくなった分彼の欲望は満たされなくなったのではと思ったが、彼に言わせると私が快楽に溺れて乱れる姿にこそ、心がより満たされるのだからかまわないのだそうだ。生理的な欲求は一人で処理してもどうにでもなると。
とはいえそれはそれでこっちは不満が残るなあ…とも思った。彼に私の躰でイッて欲しいという欲求は少なからずある。なので結局指で刺激する以外にも彼自身のそれで私自身のそれを刺激するという行為をすることで問題を解決した。
そのうち挿入しないなら服を着たままでもよくね? となり、どうせならバレエの衣装を着てしようということになった。わたしたちはバレエ教室でけっこう長い間一緒に踊っている。その舞台で踊るときに味わった興奮を行為に重ね合わせてみたくなった。
イラストや漫画の背景の効果と同じで、コスプレ的な衣装を着ているとその衣装の世界観に入り込んでしまう。そのせいか、わたしたちの行為はバレエの幻想的な世界と融け合ってより鮮やかな快楽を生み出すようになった。
なによりも王子様とお姫様の格好のままで局部を刺激し合うという背徳感半端ない行為は癖になってしまう、というかもうなってしまっている。そしてそれが彼の興奮を高めるのか、最近はわたしの突起への刺激行為(亀頭の裏側でわたしの突起をソフトに擦る行為)だけでも相当な快感を得ているようだ。
これだけの効果があるのなら、そのうち衣装を着たままでの挿入を試してみるのも悪くないかなとわたしは思い始めている。多少衣装を工夫というか改造しなくていけないだろうけれど、やっぱり躰が繋がっている感覚は性的な快感と同じぐらい大切だと思う。ふだん踊りという形で繋がっているから、躰全体がひとつになる、そんな幻想へのあこがれがあるのかもしれない。
もっとも、そうなるとまたひとつレベルの高い変態行為へとステップアップすることになるから、わたしのほうからはなかなか言い出しづらい。当面は素股的な股間の摩擦や彼の陰茎の根元あたりでわたしの突起を刺激するといった方法から試してみる予定。
※画像と文章は関係ありません
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