触手な無題
by 提督さん
「くっ! この、離せぇ!」
迂闊であった。
忌み嫌われる地底の脅威。それは重々理解している…はずだった。
色欲のみが形をなし、飽くなき肉欲を貪るこの異形の存在のテリトリーにうっかり踏み込んでしまった彼女が気づいた時にはすっかり周囲を取り囲まれていた。
何者をも拒む能力を持ってしても、所詮多勢に無勢。
疲労による一瞬の隙を突かれ、無様に地面に押し倒されてからはもはや一方的な蹂躙である。
「やめ、やめろぉ…!」
四肢を拘束され、力任せに衣服を引き裂かれ…飢えた触手たちは彼女の肉体の隅々へと浸食を始める。
ぬめる粘液に含まれる発情成分が無理矢理本能を引きずり出し、望まぬ快楽を呼び覚ましていく。
「くそ! こんな、こんなこと…!」
塗りたくられた媚薬と執拗な愛撫により、どんどん快楽の波は大きくなっていく。
これからされることは想像に難しくない。だがそれを拒む力はもはや彼女には残されてはいなかった。
ずるり、ずるりと一際たくましい触手が獲物をあざ笑うかのごとく悠然と迫り始める。
「あ、あぁ……」
もはや思考する力すら奪われ、希望の色をなくした彼女の瞳にはそれがひどく魅力的で、愛おしいものとして映り始めていた。
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