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2020-10-13 01:10:32 に投稿
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AKIBA-2050_02

by ばりかん

 それはミーナがうちに来て1年とちょっとのこと、もう2度目のハロウィンの時期のことだった。

「わぁ…、マスター、こんなに素敵なお洋服、もらっちゃっていいんですか?」
「ああ、構わないよ。というか去年は中途半端な服で悪かったな。よく似合ってるよ。」
あれからちょっとずつ貯金して、ミーナのために服を買ってやったのだ。
普段から色んな面でミーナには世話になりっ放しだったからなぁ。
ミーナの髪の色に合わせた、ブルー系のちょっとシックな服にしてやった。

「ちょっと地味だったかな?」
「いえ、わたし、とっても嬉しいです!うふふ…。」
ミーナはまさに喜色満面、服を箱から取り出して洋服相手に鼻歌混じりにスクエアダンスを始めた。
そんな素直な感情表現が美奈を思い出させて、ちょっとだけ心が和む。
「ほら、踊ってないで着てみろよ。いつまでもすっぽんぽんだと俺に襲われるぞ?」
「うふ、いいんですよ?だってわたし、セクサロイドですから。マスターのご命令にはちゃんとお応えしないと。」
「それもそうなんだが、もっと恥じらいというものをだな…。」
「あー、マスターってば今更、常識人モードですかぁ?」
「な、なんだよ。ミーナは世間体ってものを少しは知った方がいいぞ?」
そう、俺の今更な説教を無視してミーナは服を抱きしめたまま俺の胸に飛び込んできた。
「み、ミーナ?」
「…わたし、マスターとずっと一緒にいたいです。」
「あ、ああ。」
「美奈さんに似たこの姿で良かったとも思ってます。とっても愛してもらいましたもん。」
「…ミーナ?」
「でも、でも、マスターは最近、セクサロイドのわたしに、人としての常識ばかり教えます…。」
ミーナは俺の胸に顔を埋めながら、震えている。泣いてるのか…?
「もうわたしじゃ満足出来なくなっちゃったんですか?マスター!」
「!」
「はじめの頃は、マスターはわたしをセクサロイドとして、ご自分の欲望を満たすだけの道具として使われてました。」
「わたし、満足でした。壊れるようなことがあったりもしましたが、それはマスターの愛情だとおもってましたから。」
そう言いながらミーナは俺の腕から離れる。その瞳は涙で潤んでいた。

「セクサロイドの幸せはマスターの快楽を極めることであって、決してメイドロイドになることじゃないんです!」

ミーナは絶叫していた。今までにない反応。これがミーナの本心だったんだ。
だが、俺の本心もまた別のところにある。慌ててミーナに駆け寄った。

「ミーナ、聞いてくれ、違うんだ、俺はミーナに人間になって欲しいんだ。」
「人間に…?」
「そうだよ、そうしていつまでも一緒にいて欲しいんだ…ダメかい?」
俺はミーナを優しく抱きしめる。今はその小さな躰がとてもいとおしい。
だが、ミーナの躰はこわばったままだ。
「マスター…ダメです、それは命令違反です…。」
「命令って、俺の命令じゃダメなのか?」
「"ファイル13"…セクサロイドの中にある基本命令をまとめた、言わばわたしの『潜在意識』…それに反します。」
「ミーナ、そのファイルのことは聞いたことはあるよ。でもそれはデリートできるだろ?」
「出来ません!消してもサーバー衛星がバックアップを強制的にダウンロードします!現に今だって…!」
「いや、出来る!通信機能をマヒさせてからその"ファイル13"」を消せば…!」
そう俺が言うと、ミーナの躰のこわばりが不意に解けた。そして、ミーナは俺の眼を見つめながら悲しそうに言う。
「…マスター、それではわたしがわたしでなくなってしまいます。わたしの記憶の大半は衛星に保管されてるんですよ?」
「!」
「今までのマスターとわたしの思い出が消えてしまいます…。わたし自身の本体の記憶容量は少ないんです。」
「ミーナ…。」
「…今日の記憶は封印します。マスター、もうわたしを『人間にしたい』なんて考えないで下さい。」
「…」
「記憶メンテナンスに入りますんで、今日は寝かさせて下さい。あ、マスター?」
「ん?どうした、ミーナ…?」
「お洋服、嬉しかったです。記憶を封印された後も、またわたしに見せて下さい。絶対喜びますから…。」
「…ああ…。」
そう言いながらミーナは俺のベッドの片隅で横になって俺に背を向ける。記憶封印作業は始めてしまったのだろうか。
俺がミーナの小さな躰を見つめていると、気配を感じたのか、ミーナが小さな声で俺に話しかけてくる。
「…マスター、今、『人間の定義』についてサーバー衛星にアクセスしてます…。」
「?」
「…あ、サーバーの回答は『有限で脆弱』と返してきました。」
俺が答えに窮してると。ミーナは言葉を続ける。
「でも『感情という素晴らしいものも持っている』と。」
「ミーナ、それこそ人間の本質だよ。ミーナにだってあるじゃないか、感情が。」
「でもわたしのは模倣です。ただのデータの集合体でしかないんです…。」
「人間も記憶というデータの集合体だよ、それによって感情が生じ、『心』が出来上がるんだ。」
「こころ…。」
ミーナがこちらを向く。その表情はもう涙で曇ってない、純粋に好奇心を現わしている。
「…いつか、わたしにも『心』は実装されるでしょうか?」
「ああ、俺が組み込んでやるよ。」
「ふふっ、マスターの成績、知ってますよ?学校でのロボット工学、今期は及第点スレスレじゃないですか。」
「なにおぅ~!」
俺がベッドに飛び込み、ミーナに襲いかかると、ミーナは嬉しそうに身をよじる。
「あはは、マスターの落第生さ~ん♪」
「はははは。こいつめ~!」
「きゃ~ん、くすぐったい~♪」
「ここはどうかな~?」
「いや~ん、マスターのえっち~♡」
「今日も許さないぞー、ミーナ、俺のコレをだな~。」
「あ、はーい。キモチヨクしまーす♪」
「あっ…そうだよ…よくご存知で…。」
「ふふふ、マスターって弱点だらけ。レロレロ~」
「あ、あ、あ。」

ミーナのテクニックに俺はまた一本抜かれてしまった。
ミーナも俺の白濁液にまみれながら恍惚としていた。


「ミーナ、無茶言ってゴメン。俺、ミーナの記憶を失ってまで人間のミーナが欲しいとは思わない。」
「マスター…?」
「だから、今日のこと、忘れないでいて欲しい。それともこんなワガママなマスターはイヤかい?」
「いいえ!マスターはわたしだけのマスターです!キライになんかなれません!」
「じゃあ、新しい服着ておでかけしよう!今夜はハロウィンなんだから!」
「はい…!」

そして俺とミーナはSHIBUYAに出かけた。
一見、人間と見分けのつかないミーナはこれまたアンドロイドと変わらないハロウィンの仮装を見て驚いたり喜んだり。
俺もそんなミーナを眺めながらハロウィンの夜を満喫した。

もしかしたら、人間とセクサロイドとの差なんて、小さなものでしかないのかも知れない…。
そんな気分になった夜だった…。

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