とまらない
by Ugogogesik
skebにてお題をいただきました。帰り道おもらしちゃん。https://skeb.jp/@Ugogogesik/works/3
「…あと、すこし…っ」
この角を曲がれば後は直線。
しかし足取りは重く…
(こんなに我慢するなんて…学校で行っておけばよかった…)
友達にせかされて、結構したかったのに、まぁいいか、なんて。
後悔。
普段なら15分の道のりを甘く見てた。
一歩、ずつ。
何度かのおちびりを経て、スカートも、タイツも、湿ったでは済まされないくらいに濡れていて。
ぽたり。
押さえた手の甲から雫が垂れる感覚。
(うぅ、いやぁ…)
それでも、まだ止まれない。
あとすこしで、家のトイレ。
なんとか、そこまで…っ
もう一歩、踏み出す。
もう、一歩…っ、
じゅ、じゅいぃぃぃぃいぃぃっ
「あ、やぁ…っ!」
あたたかいものがひろがる。
はたはたと、地面を打つ水音。
「だめっ、止まって…っ!」
力を込める。
――じゅぃぃ、じゅ…っ
タイツを伝い、スニーカーがおしっこを受け止める。
そして温かな激流も一度おさまる。
(…と、止まった…っ!)
多少ほっとするも、束の間の休息なんてものはない。
止まれない。
まだゴールじゃない…!
歯を食いしばる。
一歩を、踏み出さなければ。
トイレに、着くまで…っ!
踏み出す。
ぐじゅり。
おしっこを含んだスニーカーが音を立てる。
気持ち悪いとか、そんなこと思ってる余裕もない。
(とまっちゃ、だめ…っ!)
それしか、考えられない。
また、一歩…
…じゅ、じゅじゅぅぃぃいぃっ!
踏み出す直前、おわりがはじまる。
「っう、うぇ…」
とまらない。
踏み出そうとした足も、おしっこも。
もうとまらないんだって、おもってしまった。
踏み出す足。とまらないおしっこ。
じゅい、じゅぅぅぅぅうううう!!
はたはた、ぴちゃ、びちゃぁ。
押さえていた手によりくぐもりつつも、激しい音を立てつつ出ていくおしっこ。
勢いよくスカートを、タイツを濡らし、靴を満水にしていく。
アスファルトを打ち付ける大量のおしっこ。乾いた音から、やがて激しい水音へ。
惰性で進んだもう一歩。もうなにもかんがえられない。
いつの間にかかばんも落としてた。私の水たまりの中に…
もはや声も上げられず、息遣いと、いまだに流れ続けるおしっこの音があたりに響いていた…
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