娼婦に堕ちた貴婦人
by 永松平蔵
砂時計の砂が落ちた。
盛りのついた雌猫のような声と獣のような雄の声が響く廊下を僕は進む。
コンコン
「お時間となります」
「おぉ、そうか。じゃあ…うっ!!」
「んおぉおお!!」
大きく身ごもった娼婦の腹に射精する客。
「ふぅ…出た出た…。おう、坊主。ご苦労だな」
汗だくで全裸の客が好色に笑って、汚い手で僕の頭を撫でる。
「毎度ありがとうございます」
「もうそろそろなんだろ?」
客は息も絶え絶えな娼婦を指して僕に聞く。
「はい。来月には」
「じゃ、また復帰したら指名するわ。母乳プレイとか楽しみだ」
スケベな笑みを浮かべながら唇を舐める客。
出したばかりなのに肉棒はもう甘勃ちをしている。
「またお待ちしております」
ネットリと未だ小刻みに痙攣してる娼婦の尻を眺めて、客は退室した。
ベッドに近づくと獣の臭いと栗の花の臭いがツンと鼻に付く。
うっと思わず顔をしかめたくなる臭いで未だに馴れない。
「お勤めご苦労様です。お嬢様」
「……はぁ…はぁ…」
(イラスト)
ボテッとした大きな臨月近いお腹。そこに白く汚い客の精子。
かつて仕えたお嬢様が娼婦となり、何度この光景を見ただろう。
美醜が同居する光景に様々な感情が交錯する。
「…もう次のご指名がお待ち頂いております。身支度を」
「…はぁ…え…えぇ。わかったわ…」
お嬢様は虚空を見つめながら力なく返事をした。
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