医務室
by yasu
「Pさん、しっかり見てて。私があなたにしか見せない、あなたのためだけの顔を・・・」
奏はそう言うと指で自らの花弁を布越しにゆっくり撫で始めた。
「あ、あっ・・・ん」
吐息交じりに漏れる声が徐々に大きくなり、指の動きも大胆になってゆく。
グレーの布に染みが広がり、ぬるぬると指の滑りが良くなっていった・・・。
・・・
「んんっ」
何度か身体をのけぞらせた後、快楽に堪えて押し殺す声と息遣いがその余裕の無さを俺に伝えてくる。
もうすぐ彼女は俺の目の前で快楽の果てに達するだろう。
一部始終を熱っぽく見つめる俺。快感に理性を失わぬよう顔を歪めながら見つめ返す奏。
その彼女の潤んだ瞳、普段より赤い頬、柔らかな赤く小さい唇・・・
そのどれもが、今まで眺めてきた輝きを放つアイドルの顔とは違う、初めて目にする「俺のためだけの雌の表情」だった。
(彼女が俺を望んでいる。俺も彼女を欲している。愛し合って何がいけないんだ。)
社会的に許されないお互いの立場を頭の中で正当化し、ただ我慢できなくなった俺は彼女に手を触れようと腕を伸ばしたその時―
「ダメ。そこで見ているだけ、ね?」
俺はその瞬間、きっとこれまでにない絶望の表情を浮かべただろう。突然の拒絶。
しかし彼女の目は、手を出したらそれで終わり。何もかも、ね、と言わんばかりの強い眼差しだった・・・。
その眼差しに屈し、伸ばしかけた手を下したとき、彼女は優しく微笑んだ。
その潤んだ目の微笑みは「安心して。私の心はあなただけのものだから」と受け取れるものだった・・・。
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