[ひなたと誠一]ドSJKの貢ぎマゾ質問責め
by ダークサイド
ひなたに「制限時間内にあたしの長所を300個言え」と
無理難題をふっかけられた誠一であったが
当然のことながらミッションクリアに失敗することとなる。
その日以来、何があったか
毎日仕事を普段の3倍以上のスピードでこなし始めた誠一。
あんなに残業続きだった誠一が
まるで生まれ変わったかのように定時退社するように
なったのだ。
その理由とは、
何としてでも定時に仕事を切り上げ、
ひなたの長所を考えなければならないから。
人一倍責任感の強い誠一の中で
まだミッションは終わっていなかったのだ。
そんな誠一の生まれ変わったような仕事ぶりに
周囲の評価はうなぎ登り。
ついには「入社10年目にしてようやく昇進に目覚めたか?」
との噂まで出るようになった。
やがてその噂は、どういうことか誠一の母親の耳にまで届く。
女手ひとつで息子を育ててきた今までの人生。
常にこれで正しかったのかと自問自答する毎日だったが
やはり自分のやってきたことは間違ってはいなかったのだと
人知れず安堵の涙を浮かべるのだった。
本人(誠一)は
そういうつもりでは全くないのだが…
さて、勘違いし続ける周囲をよそに
ただひたすらに通勤電車や風呂の中でも
ひなたの長所を考え続けた誠一。
一ヶ月後ついに300個言い終わったのだが、
「遅せーよ!」というひなたの一言と共に顔面を蹴られ
一ヶ月に渡る必死の努力は抜けた前歯とともに
空の彼方に飛び去ったことは言うまでもない。
まあ差し歯だったから良かった?ものの。
激怒しても許されるレベルではある。
しかし誠一は知っているのだ。
無理難題こそが2人にとって重要なスパイスなのだと。
ワガママを言えるのは信じてるから。
頭がホゲるほどキックできるのも信頼関係あってこそ。
「ひなたはせっかちさんだからなぁ…
今度はもっと早くできるようにならなきゃ!」
誠一は腕組みしながら宙を仰ぎ
満足そうに何度もうなずく。
そして
3分以上たったカップラーメンのフタを開け
噴き出した湯気に目を細める。
誠一は今日も
誰もいないオフィスで
溜まりに溜まった書類を処理し始めるのだった…
○ダークサイド オフィシャルブログ
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