限界まで才能開花したクウカと…
by 募霧咲夜
『身体が…身体が火照って限界ですぅ!』
今出来る全ての才能開花を行ったとき、そんなことを言っていたクウカ。
その時から本当に息を荒げ、汗もひどく大変そうだったので彼女の家へ送って行くことにした。
「すみません、ドSさん…ご迷惑をお掛けして…」
申し訳なさそうに言うクウカに対して、何ら問題ないと返す。
彼女の力には度々世話になっているのだから気にしなくていいのに。むしろ当然とも言える。
ある時はパーティへの攻撃を一手に引き受け、大技を撃つ準備の子を守ってくれたり。
またある時は強化に集中する自分から魔物を引き剥がすために自ら矢面に立ってくれたり。
それに、大変そうにしている割には平常運転の彼女と過ごすうちに夜になってしまったのもある。こんな美人でかわいい女の子を夜間に一人で出歩かせるわけにもいかないだろう。
「ぐふふ…!そ、それはクウカを独り占めしたいという、ま、まさか告白ぅ!?」
―――落ち着いてほしい。そういうことではない。…と思う、多分。
最近、自分の彼女に対する感情が良くわからない。少なくとも、好意は持っていると思う。
しかし、戦闘後の彼女や踊り子の仕事をこなした後の彼女に近づくと何かしらの強い衝動に襲われる。彼女の汗、彼女の匂い、彼女の吐息―――そういったものに凄まじいまでの何かを憶えるのだ。
「はぁ、はぁ…。でも嬉しいです。最近こうやって並んで歩くなんて珍しかったですし…避けられてると思ってました…」
確かに避けていた。しかし彼女の性格を知って、喜ばせようと思ってやったことではなかった。
先ほどの衝動で、彼女を傷付けてしまいそうな気がしたから、なるべく近づかなかったのだ。しかし、他の女の子にはそんなことはないのに、どうして…。
「…こうして歩いていると、妄想が捗ります!ぐふふ…!」
「……!!?」
まただ。人のいない路地に差し掛かったところで、彼女の匂いに反応してしまう。
咄嗟に衝動を抑えようと、壁に手を突き口を塞ぐ。ダメだ、彼女に幻滅されてはならない。
「ど、どうしましたか?大丈夫ですか!ドSさんもまさか気分が…?」
彼女が心配して何も知らずに近付き、背中に手を回そうとする。いい匂いがした。
そして衝動の赴くままにその手を引いて、彼女を路地裏の奥に連れ、見えないところまで来て彼女を押さえつけた―――。
「ど、どどど、どうしたんですかドSさん!?ま、まさかここで!?こんなところで…!?」
彼女を押さえつける力が緩まない。非力な自分だ、ここで彼女が暴れでもしてくれれば簡単に手を離すことが出来るだろう。しかし、当の彼女はというと…。
「うふ…ぐふふ…!やはりそうなのですね!!?待ち望…いえ!本性を現しましたね!ドSさん!」
これ以上にないくらいノリノリであった。おそらくいつものアクシデントだと感じているのだろう。だが、彼女の希望は簡単に瓦解することになる。
彼女が抵抗しないため、強引に胸の部分の布を剥ぎ取る。ぶるんと彼女の自慢の柔肌が露になる。
手に吸い付くような柔らかな弾力をしばし楽しみつつ、先端に触れようとする。その時点で彼女が異常に気付いた。
「…ど、どど、ドSさん!!?積極的なのは嬉しいですけど、こ、ここ、心の準備が…!」
どうかそのまま、振り払って逃げて欲しい。衝動に任せたままぼやける思考でそう考える。
彼女から出る雌臭が強くなる。天性の弩級マゾヒストである彼女は、心の奥底で待ち望んでいた「ドSさん」に触れられるという行為に、敏感にも反応してしまったのである。
段々と喘ぎ声に艶が混じり始め、彼女の息が今まで以上に荒くなる。お互い言葉もなく、この状況を甘受していた。思うままにされるクウカ。思うように蹂躙する自分の対比。
「ダメですドSさん!こんなところで…こんなところでぇ…ぐふふ…!ふふふふふ…!」
彼女の方もどうやら妄想と今起きている事態が混濁し始めているようだった。このあたり、彼女は強いなと変に感心してしまった。
彼女の肌に触れるたび、彼女の敏感な場所に触れるたび、強くなる彼女の匂い。
その匂いを嗅ぐたびに、自分のものにしたい、誰にも触れさせたくないと思う自分。
彼女の秘裂を守る布をずらし、自分の逸物を露にして宛がおうとしたとき、彼女が口を開いた。
「…ドSさん。何が起きているのかクウカにはわかりません」
その言葉を聞いた瞬間に、身体が止まる。
「期待していなかったと言えば嘘になりますし、こんな風に乱暴なドSさんも、絶頂しそうなくらい素敵です。でも…」
彼女の方から腰を突き出し、秘裂に自分の逸物に宛がった。
勿論、暗がりで実際には見えないが。感覚で分かった。それは、彼女なりの覚悟だった。
「クウカの好きなドSさんに、こんなことで戻ってくれるなら何の躊躇いもないです。だから…」
好き。クウカの好きなドSさん。その言葉が脳内で反芻されるのがわかった。
「教えてください。ドSさんのわたしへの気持ち…」
恥ずかしがりやな彼女が精一杯頑張って言った気持ちを聞かせて欲しいという言葉。
教えるまでもなく。答えるまでもなく。記憶がないことに甘えていた自分が言うべき言葉。
「…僕は、クウカちゃんが好きだ。大好きだ…」
言った。ものすごく恥ずかしいのが、身体の火照りでわかる。
「あっ、ああ、ありがとうございますぅぅぅぅぅ!」
そこからはもはやお互いが止まらなかった。
「クウカも!クウカもドSさんが大好きですぅぅぅぅ!」
好きの言い合い。お互いを受け入れた男女の肌がぶつかり合う音が反響する。
好き。好き。好き。大好き―――。お互いの心の中で燃える言葉。燃え上がる相手を想う情熱と行為。
「クウカは!クウカはぁ!ドSさんに激しく愛されて、幸せですぅぅぅぅぅぅぅ!」
◆クウカ★5化記念。妄想暴走SSシリーズプリコネR編みたいになってて笑えない。
これもやっぱり即興文章。だから多分表現とか、言葉遣いとか、セリフ回しとか大いに違っていると思う。
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