光輝なる白薔薇の天狼星

by 募霧咲夜

「…誇らしきご主人様…」
　白薔薇の装束を着たシリアスが受け容れ態勢でこちらに手を伸ばす。
　まさに求められることを理解している動き。しかし緊張はしているようで、指先が震えている。
「ご主人様との男女のまぐわい…。お恥ずかしながらこのシリアス、心待ちにしていました」
　―――ダイドー級軽巡洋艦『シリアス』。
　東煌では天狼星と呼ばれる星を由来とするロイヤルメイド隊の一員。
　メイドとしての実力は確かに他のメイド隊には一歩どころか結構劣っているものの、その忠誠は一途で、まっすぐで眩しい。……多少ズレているというか、一部暴走気味なのが玉に瑕か。料理もあまり得意な方ではない。そんな彼女を秘書艦に置いたのは、彼女に家事をさせないため……ではなく、偏にその在り方に惚れたからだ。彼女の持つ忠誠は、それはもう何度も言うが本当に、眩しいのだ。
「……どうかされましたか？まさか、シリアスが何か粗相を……？」
　あまりに動かないので、心配されてしまった。安心してほしい。君は何も悪くない。
　正直なところ、緊張もしている。今夜の宴に出席したシリアスのこの衣装はとても似合っていて、目映かったのを思い出すと、それはまさに光り輝く青い星だった。少なくとも、自分の中では彼女が一番の輝きを放っていたと思う。……まぁ、彼女自身の発育が良いせいで色々誤魔化すのが大変だったのは秘密だ。　

　シリアスを押し倒すような格好になって、彼女の名を呼ぶ。
「はい。誇らしきご主人様」
　あくまでもこちらの動きを待ってくれるいじらしい彼女。
　そんな彼女を今から自分のものにしてしまう。この星を、光り輝く星を愛して、焼き焦がす。その浅ましいまでの欲望に身を委ねながらも、彼女に出来るだけ優しく触れる。
「あぁ…♪」
　シリアスが感嘆の声を上げた。それほどまでに夢見ていたのか。
「はい。シリアスは誇らしきご主人様に……あなたに触れられて、愛されることを、ずっと……」
　恥ずかしがるでもなく、そう思うことこそが当然なのだと言わんばかりだった。
　豊かな胸や、程良くむっちりとした太腿に手を這わせると、今度は身を寄せてくる。
　まるでこの日の為に、練習していたかのように彼女はこちらが触りやすいように、それでいて出来るだけ密着してきた。……努力の方向こそ間違っているが、これも彼女に言わせれば「メイドの嗜み」というヤツなのであろう。
「ん…。はっ…あんっ…」
　段々とヒートアップする愛撫に合わせて、彼女の唇から切なさそうな吐息と艶めいた声が漏れ始めた。
　されるがままではあったが、シリアスの見たことがない艶姿に辛抱溜まらなくなってきていた。
　乱れている、とは言わないまでも、いつもはキリっとした彼女が自分の手で悦んでいる。それだけで、征服した感があり、さらに穢したいと思ってしまう。
「誇らしきご主人様。あなたがそう望まれるのであれば―――」
　その先を敢えて遮る。彼女のことだ、そう望むのなら使って欲しいなどと言うつもりだったのは目に見えている。だから問う。シリアスはどうしたいのか、と。今一番どうしてほしいのか、と。
　シリアスは少し不貞腐れた様子を一瞬だけ見せ、「意地悪でございます……」と呟いた。それすらも可愛い。
　……そして、彼女は意を決したように言った。
「誇らしきご主人様。……シリアスにお情けをくださいませ。この身がご主人様を欲しがって、もう利かないのです。誇らしきご主人様。どうか……」
　別に懇願させる気はなかったのだが、そこまで言われてしまったらもう止められない。
　それを狙っての発言か知らずか。どちらにせよシリアスとしてはどうでもいいのかもしれないが。
　今ここにある重要な事実は、自分がシリアスを大好きで、だからこそという汚したいというその一点。
　行くよ、と挿入の報せをし、シリアスの秘裂に逸物を宛がい、奥に腰を進める。
「…んんっ…はぁっ…んあぁぁぁあああっ…！」
　彼女が膣内で感じている異物感に呻きとも喘ぎとも取れない声を上げる。
　しかし最奥まで彼女を貫くと、シリアスは気丈にもこちらに微笑みかけて、さらに腕を拡げて迎え入れる態勢を再度取った。
「……さぁ、誇らしきご主人様。シリアスを、たくさん愛してくださいませ……♪」

■pixivの過去絵を今更貼っていく。何と10か月放置するという…
◆pixivのキャプションにある妄想暴走SSもセットでどうぞ。