伝説の雨の日に
by けんぶ
『入る?』 そう言ってずぶ濡れの女の子に傘を差し出す。
「あ…ありがとう!」 確か隣のクラスにこんな子がいたっけ…それにしても全身透け透けで目のやり場に困る。
『梅雨時なのに、どうして傘とか持ってないの?』
「実は私、傘さすの苦手なんだ…(遮断機を遮断?参照)だから雨の日は駅と学校の間はダッシュって決めてるんだけど、今日の雨はさすがに凄かったね。50年に一度しか降らないっていう伝説の局地的集中豪雨ってやつ?」
『まぁ、50年に一度とか言ってる割には毎年どっかで降ってるんだけどね。』
「雨が怖いなんて思ったの生まれて初めてだよ。お陰でびっくりして転んじゃって足首捻ったんだ。悪いんだけど肩も貸してもらえないかな?」
狭い傘の中、女の子と密着しながらゆっくりと歩く。濡れた体の柔らかい感触と匂いが妙に生々しい…
「あなたの前にも何人か男子が通ったんだけど、みんなスルーしちゃうんだよ、酷いと思わない?」
『そりゃあこんな透け透け女子に近付いてったら、いかにも下心見え見えの変態とか思われるからじゃあないかな?』
「そんなのしょうがないよ、うちの学校の女子の制服って濡れると超透けやすい素材で出来てるんだから。」
『それって一体なんの為? 制服には普通透けにくい素材を使うもんだろ。あとガチで生徒にセックス教える学校ってのも、どうなのよ?(性教育実習参照)」
「何だかうちの学校って色々と変だよね?そういうの全く問題にすらならないんだもん。」
これってやっぱりあれか? 旧校舎のアイツのせいなのか?
そんな思いが一瞬頭を過ぎったが、何故だかすぐに消えた…
『でも実習の後、クラスの雰囲気は実際とても良くなった。カップルも増えたし、何より男子も女子も互いに相手の事を気遣うようになった。そこまで計算ずくだったかは別として、やっぱり愛し合うというのは人として大切な事なんだよな。』
「さっきの話の続きだけど、君は私に下心があるから声を掛けてくれたって事になるのよね?」
『…そうだけど。』
「だったら次の性教育実習、私とペア組まない?」
『え、いいの?』
「うん、今日のお礼だよ。…お礼ってのは変かな?」
『じゃあ俺も、これから雨の日は必ず君をエスコートするよ。』
(こうしてまた一組、新たなカップルが誕生した)
※セルフコメントは都合により今回はお休みです
「何勝手に休みにしてるんですか?!」
『いや、実際紛らわしいでしょ? というわけで今回は、ずぶ濡れJKでした~!』
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