らくがきオナホ妖精(素
by すづめ
オナホ妖精職人の朝は早い。
まだ日も登らぬうちから、絶好の狩場を求めて森の中を進んでいく。
「やっぱり、素体の質が命ですから」
オナホ妖精職人歴十年の小名邦隆(おなくにたか)氏は、暗い森の中をライトも付けずに進みながら、暗視ゴーグル装備の取材班に対してそう語った。
「なるべく傷がつかないように、素手で捕まえます。でも手が届く距離まで近付くのは至難の業で……若輩者の私なんかは、こうやって待ち伏せするしかないんです」
小名氏が伏せたのは、小川沿いにある茂みの中だった。自身の足跡などの痕跡を入念に隠したうえで、その場にじっと潜んで目の前を妖精が通るその瞬間を待つ。
「臭い消しの油を塗って、ギリースーツを着て、妖精が起きてくる前にポイントを確保する。全部できるようになるまで、五年かかりました」
最後にそう言って、小名氏は完全に森と同化した。
取材班は隠しカメラのみをその場に残し、小名氏の邪魔にならないように早々に撤収。町に戻った我々の前に小名氏が姿を現したのは、もう日が沈む頃だった。
「一日で捕れるのは、かなり運が良いです」
にこやかに笑う小名氏の右手には、手足をばたつかせる妖精がしっかりと握られていた。その翅には傷ひとつなく、小名氏の捕獲の手腕を伺わせる。
「調教の際は、顧客の要求にしっかりと応えることが重要なんです」
小名氏の持つ工房へと移動した我々の前で、氏は小さなリングを取り出した。声帯の震えを感知して、電撃を与える首輪だ。
「今回の顧客は、あまりうるさい妖精はいらない、とのことでしたので……これを使って、声を出すことに対する恐怖心を植え付けます」
声帯を切除しないのは、素体になるべく傷を付けないように、という小名氏のこだわりだ。
もがき、叫び、暴れようとする妖精の胴を握る小名氏の指に、ぐっと力が籠められる。えずいて動きの止まった妖精の首に、するりと首輪が装着された。
「最初はこの力加減もわからなくて、素体を握りつぶしてしまうこともありました」
取材班の前で、小名氏は笑いながら何度も妖精の胴を圧迫して見せた。その度に妖精がえずくが、血を吐いたりするようなことは一度も無い。
「あとは、これで穴を広げるだけですね」
右手に妖精を、左手にバイブを握り、今夜は徹夜で調教だ、と小名氏は笑った。
(17年4月某日。オナホ妖精工房にて)..
・w・{キャプションはお友達の 岸宮まこと さんに書いてもらいましたわぁぃ
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