楽しいマンガ同好会

by あさつめ

「どうもリアリティがないなあ・・・」
エロ漫画は好きだけど、今一つ経験値が足りない。
わかっていたけど、やっぱり指摘されると悔しい。
「セックス自体は経験あるんでしょ」
「まあその、少しは・・・」
先輩は改めてネームに目を落とし、くすっと笑う
「やっぱり、こういう、大勢の男に犯されてめちゃくちゃにされるシチュエーションに憧れてるの？」
ふいに耳がかっと熱くなる。でも、ここで恥ずかしがってると
エロ漫画なんて一生描けない。
「はい。普通のやつは刺激が足りなくて・・・でも、資料は・・・」
「恥ずかしくて買えないんだ」
ふうっ、と一息ため息をつく。家族にも見られてる自分の性癖を
今、目の前の先輩にさらされている。落ち着かなきゃ。
「資料が買えないんならさ・・・自分の力で手に入れるしかないよね」
「自分の力・・・？」
「ちょっと待ってて、今何人か呼ぶから」
先輩が何を言ってるのか、よくわからない。