クラヤミ二オソワレタ

by 影乃蒼空

最近、女性の行方不明事件が多発している。
目撃者はおらず、現場には行方不明となった女性の衣服と持ち物が落ちていた。
行方不明となった女性達に共通点はなく接点もない。
年齢も大人から子供まで、バラバラである。

この行方不明事件で全ての行方不明者に共通すること・・・
それは、『女性である』ということと『月の出ない、新月の日であった』ということ。
行方不明者はすべて女性。男性はなし。そして、女性の衣服や持ち物が落ちていた場所は周りに建物や街灯がなにもない、新月の日には真っ暗となる道であった

複数人による犯人の計画的犯行だと仮定して捜査をしていたある新月の日、
とある場所で、1人の女性が保護された。その女性は全裸で路上に倒れている所を
発見された。女性は保護されてからも携帯電話を握り締めたまま震え続け、ボソボソと、こう、呟き続けていたという

『暗闇に　襲われた』と・・・



[クラヤミ]
新月の夜、明かりの一切ない真っ暗な場所に現れる、実態をもたない何か。
踏み入った女性を襲い、取り込み喰らう。
すぐには取り込まれないため、取り込まれる前に何か光を発せられればすぐに退散する
今回の被害者の場合、襲われていた時に友人から携帯電話に電話がかかってきて携帯電話が光ったため取り込まれずに行方不明にならずに済んだと考えられる